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地域チーム打合せメモ(2010.4.20)

(元の Word ファイルはこのページの下端に添付しました)

1. 目的

地域のレジリエンスを定量的または定性的に評価する方法と評価基準を確立し、もって地域のレジリエンス向上に寄与する。

2. 定義

ISOにおけるレジリエンスの定義
The adaptive capacity of an organization in a complex and changing environment [ISO Guide73:2009]

3. 当研究会における解釈

困難な状況下において適応する能力であり、弾性力、回復力、復元力等と呼ばれている。社会に適用する場合は、災害、事故、事件の発生に対処する地域、組織の能力と言える(共助)。「地域のレジリエンス」として用いる場合には、インフラの供給維持力と復元力を指し(公助)、「組織のレジリエンス」と用いる場合には、サプライチェーンを含む経営資源の適応力(自助)を指す。

「地域」の解釈

面的な広がりを持った特定の領域を示す。

当面の検討にあたっては、日本においては都道府県を示すものとするが、場合によっては市区町村とする。米国においては市または郡、その他の地域においては面積的に日本の市区町村に該当する範囲とする。

4. 背景

様々な災害・事故・事件の発生と、それらに起因する被害の顕在化を背景として、組織(企業、行政及び非営利組織)と地域社会(市区町村)におけるレジリエンスの改善が、社会的に重要な課題として認識されている。ISOにおいても技術委員会TC223(社会セキュリティ)にて、災害・事故・事件への対応やレジリエンス改善のための国際規格の制定作業が進められており、また我が国政府も内閣府の『事業継続ガイドライン第2版 - わが国企業の減災と災害対応の向上のために -』や経済産業省の『事業継続計画(BCP)策定ガイドライン―高度IT社会において企業が存続するために』などのガイドラインの提供を通じて、国内組織のレジリエンス改善を支援しようとしている。

しかしながら、地域社会の過去の地震歴や水害歴、組織の建物や設備の耐震性や難燃性、ITシステムのリカバリー性能やバックアップ体制など、地域社会や組織のレジリエンスを支える個別の要素に対する評価指標はある程度あるが、総合的に地域社会および組織のレジリエンスの高さを評価する手法は開発されていない。

また災害・事故・事件の発生後に当該地域社会または組織のレジリエンスがどの程度であったかを評価することは可能だが、災害などが発生する前に、そのポテンシャルを評価することは現状では困難である。ISOが検討を続けている事業継続マネジメントシステム規格は、組織におけるレジリエンスを改善するための仕組み(マネジメントシステム)を評価するためのものであるが、レジリエンス自体を評価するものではないため、改善の方向性と改善のレベルは各組織の自主的判断に任されることになっている。しかし、改善の方向性は、地域と組織の相互関係と防火・防犯・防災対策などの相互関係があり、総合的かつ合理的な方向性は提示されていない。更に、改善の高さは計測手法がないため、保険会社の資料から類推するか、経営トップの経験に依存することになり、これも合理的な手法は提示されていない。

更に、レジリエンスのバランスも問題になる。例えば東京都千代田区にある組織と、米国ニューヨーク市またはインド国ムンバイにある組織ではレジリエンスのバランスが異なる。具体的には、千代田区では地震対策や防火対策の優先順位が高くなる可能性があり、ニューヨーク市では防火対策と防犯対策が高くなり、ムンバイではインフラ対策や水害対策が高くなるかもしれない。ますます国際的に活動を広げる組織に対し、このバランスについても定量的な情報を提供する必要を痛感している。

5.その他(検討事項)

【参考資料】(無料で入手できるもの)

行政の災害記録
思いついたのを付け加える。


【参考文献】(有料で入手できるもの)

ISO Guide73:2009
ISO 31000
BS 25999
ASIS SPC.1
『防災の経済分析 リスクマネジメントの施策と評価』多々納裕一/高木朗義 編著、けいそう出版
『事業継続マネジメントシステムの構築と実務』黄野吉博 編著、共立出版『企業のレジリエンシーと事業継続マネジメント』YOSSI SHEFFI著、渡辺研司、黄野吉博 監訳 日刊工業新聞社


【研究の方法】

文献調査
フィールドワーク
評価項目を検討する
評価基準を検討する
換算データを検討する
裏付けデータを収集し、評価手法を検証する
広く有識者の意見を聞く


【分析の方法】

経済分析的アプローチ
エンジニアリング的なアプローチ
社会調査的なアプローチ


【研究のスケジュール】

世間の注目度の高さに応じて、適宜ホームページにて発表

次回会合予定 5/24(月) 14:00~


【評価項目(案)】

(1)イベント

火災、爆発、食品安全、環境汚染、風評被害、盗難・侵入、テロ、IT攻撃、感染症、戦争、大規模ストライキ、地震、津波、風害、水害(洪水、土砂災害)、雪害、落雷、気温変動、地盤崩壊、火山噴火

(2)インフラ

電力、ガス、上水道、下水道、通信、放送、商業施設、文化施設、宗教施設、教育施設、道路、鉄道、空港、港湾、金融、医療、福祉、行政、警察、消防

(3)コンテンツ

過去の発生履歴
今後の発生の可能性
人口分布(性別、年齢構成、人口密度)

産業構造

就労形態(夜間、昼間人口、自営)
土地活用


【評価方法(案)】


地域のレジリエンスを評価する方法として、イベント、インフラ、コンテンツの組み合わせを活用する。

 

火災

爆発

食品安全

環境汚染

 

電力

 

 

 

 

 

電力

 

 

 

 

 

ガス

 

 

 

 

 

上水道

 

 

 

 

 

下水道

 

 

 

 

 

通信

 

 

 

 

 


 

【サンプル】

道路と水害

 

 
ĉ
Kuniyuki Tashiro,
2011/10/11 4:47
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Kuniyuki Tashiro,
2011/10/11 4:47